春の講座でAmbitionに出会った話し。・・・20180324sat.@Xデザイン公開講座・yahoo!大阪

今年で3回目、3年連続でこの回に参加している。
さすがにある程度落ち着いて受講できるだろう、と思っていた。
、、、が、軽々と裏切られた。
Xデザイン学校の公開講座(*1)である。

今年はヤフー大阪が会場

*  *  *

「2017年は激変の年だったよね~。君たち、ちゃんと経験した?」
この言葉に続き、講師の浅野先生から、次々に、世界の変化の深い潮流と、それがクレバスのように口を開けてバックリと目の前に表出している数々の「証拠写真」を示される。
いきなり、側頭部を鈍器(141徳ナイフ)でぶん殴られて講座は始まる。

デザイナーは消えるかもしれない、との言葉は少しショックであった。
無類の「デザイン好き」の私である。が、「少し」、である。さほどのショックではない。
デザイン、という職能、というか、働き、というか、ふるまい、というか。
それが、「特定の人に特化されたものではなくなる」という意味なら、そうだろうな、という気は、どこかでずっとしている。
自分も、むしろそれに積極的に荷担している、、、方に入っている、のではないか。

テーマは「IoT時代のUX/サービスデザイン概論」、講師は浅野智先生

「総力戦の時代」。デザイナーも一員として、さまざまな職能・専門性・個性・特技・興味関心を持つ人々が、チームでデザインシンキングにあたる。
うん。
そう思う。実に面白そうである。
すでにスタンフォードなどでは、特定の領域に限らず、すべての研究室が同じテーマに取り組む、という。
(ここらあたり、耳で聞いているので、若干間違っているかも、だが。)
京大デザインスクールのサマースクールなんかは、目指すところ、それに近いのだろうか。
あるいは、工繊大の1年生の(ほぼ)全員、144名が受けた「リーダーシップ基礎演習」なんかもそれに近そうだ。(2017年春、彼らは入学すると同時に地方都市の活性化をテーマに領域横断で取り組んだ。機械工学を学びに来た1年生なんか、「なんで?」と戸惑ったことだろう。)

*  *  *

ここで、気になるのが「インサイト」である。
講師の浅野先生の例示は、なるほど!と思った。
私が自分の経験に照らし合わせても、「これだ!(ユリイカ!)」の瞬間はある。
けど、この瞬間って、どのように総力戦のチームで「共有(納得・合意)」できるのだろう?
自分でも、「そうだ」と思っても、説明しようがない。
「あるよね?」として、「ある!(キラキラ!)」という反響でしか確認ができない。
(『キラキラ度』でしか鑑定不能と思う。今のところ。)

インサイトは、誰も(本人も)言語化したことのない本質的な価値、欲求である。
目の前に取り出されてみて初めて、「ああ!これだったのだ!」と、納得と、ある種の胸をすく快感が〈電撃的に〉走る。
(いずれMRIとかで、電撃の強度で実証されるのだろうか?笑)

インサイトは「全員に共通するもの」が必ずある、という。
「全員」だよ?

インサイトは「不連続」である。
必ずしも「こうすれば得られる」というものではない。
「参与観察」、この「参与」に希望があるような気がする、との投げかけをわがチームから発してみた。すると、好奇心を持って枠に収まらずに様々な経験を幅広くせよ、それを身を以て味わえ、と、浅野先生。「人生をどうやって過ごしているか(*2)、くらいの話し!」(言葉遣いは違ったかも、だが。「Boys, be ambitious !」に聞こえたのは私だけ?)

受講生どうし、グループワークにてディスカッションし、発表。(グループの進行と発表はM先生。)

思えば、哲学、というキーワードも出ていた。

インサイトを得るには、哲学を持って行動し、その瞬間を待て、ということ?
不連続だからこそ、「人」の存在価値がある??
この不連続(ジャンプ)、そろそろ「アート」の出番なのか???

、、、と、あれこれ反芻してみて、希望(と やらなあかんこと)がザクザクと湧いてきた、春の一日である。

グランフロントのタワー37階、ヤフー大阪さんの会場から

■追記

目の前に座った学生さん(4月から3年になるという理工学部系女子)と、あれこれお話しした。(おもしろかった!)「美術系の大学でデザインをときどき教えている」と伝えると、「え、芸術大学で!デザインって、やるんですか!?」と、盛大に驚かれた。、、、、、うーーーーむ。正しい。そして、新しい。なんだか愉快である。

■補足
*1
Xデザイン学校大阪分校公開講座。連続講座である本編開講前の公開講座(導入にあたる「概論」とされている。が、みっちり、濃い。)に参加させてもらったのは今年で3年目。「毎年同じことしゃべるよ?」と言われたが、ぜんぜん違った。その違いにぶん殴られた。4月から始まる「コミュニティデザイン概論」をどのようにブラッシュアップするか、脳みそが動き出している。年度の変わり目にガツンと効く、自分を点検できる「定点観測」ポイント。
https://peatix.com/event/351114

*2
これはまさに、セミナー冒頭の、浅野先生自身による「実録・実写」の「世界の変化の切り口」の画像の数々に繋がる。
↓浅野先生の当日のブログはこちら「経験デザイン研究所」
http://asanoken.jugem.jp/?eid=4104