2020年11月27、28日。濃い2日間であった。
11/27(金)、HCD-netフォーラム2020開催。
テーマがまたヤバイ、「ニューノーマル ~誰も取り残さない未来へ~」(*1)である。
いくつかの講演を経て、夕刻、「HCD-net AWARD2020」の発表と受賞者のプレゼンが始まる。
ドキドキしながら一言一句漏らさぬよう、ZOOM画面にかじりつく。
あらためてAWARDの理念を主催の方々より聴く。
そうだ、こんな素敵なコンセプトなんだよ、HCD-net AWARD。
そうだ、表彰状には1枚1枚、それぞれの内容の核心に迫るコメントがつけられてるんだよ、HCD-net AWARD。
昨年の自分たちの姿が重なり、「なんと素敵な機会をいただいていたことか」とドキドキする。
アウォードは、結果が優れている取組よりも、むしろ、知見(ナレッジ)を多くの人々に共有するという点に重きを置いている。
特筆すべきは「アフターアウォード」である。
受賞した知見を広め、育てようとの仕組みがある。
私たちの場合も、早速、「HCDサロンで共有しましょう!」とHCD-net広報社会化 事業部のみなさん(*2)より、声をかけていただいた。
* * *
2019年のアウォードで最優秀賞をいただいたのが昨年の11月。
10分をいただき、受賞アイデア「動機のデザインとプロセスモデル」のプレゼンを行った。
受賞を受け、続く2020年1月に事例紹介の機会をいただいたものの、持ち時間の20分をまとめられず、散々なプレゼンに終わった。(*3)
戻るやいなや「ダメです、ヤバイです!(涙目)」と、当時HCDサロンを企画中のご担当(Hさん)に泣きついた。
状況を瞬時に察知して「では対話型でいきましょう!(キラリ)」と、さまざまに工夫を凝らした場、オンラインサロンをセットいただいたのが2020年7月である。(*4)
運営に関わるみなさん総掛かり、実に鮮やかな連携プレイで「動機のデザインとプロセスモデル」のポテンシャルを引っ張り出していただいた。
* * *
11月の2日間の話しに戻る。
翌11/28(土)は日本感性工学会の感性商品研究部会の研究会(*5) 。
お招きいただき、「動機のデザインとプロセスモデル」をご紹介させていただいた。
50分を頂戴している。
、、長いぞ。
HCDサロンのように「よってたかって引き出してください」というわけにはいかない。
自分で出さなきゃ。(←苦手なやつ、、。)
なんとかギリギリまで準備して、「事前情報のない〈初めまして〉の方々に〈動機のデザインとプロセスモデル〉を1人語りでお伝えする、話しの道すじ」を用意した。
初の試みである(*6)。
、、ある程度お伝えできたのではないか??
一夜明け、いただいたご質問に「ああ返せばよかった」「こういう例もあった」 と反省がざくざく沸くものの、今年の1月の体たらくからすれば見違えたものである、、、と思いたい。
ともあれ、やりきった。
懇親会は人生初お茶屋、初「一力」さん。
月がキレイでした。
* * *
■勇者のみなさんへ…アウォード一周年の夜に
奇しくもアウォード受賞のちょうど一周年のタイミングにて、機会をいただきました感性商品研究部会のみなさんと、デザイナーとして「はじめての名刺」ともなる「動機のデザインとプロセスモデル」を可視化し発表する機会を頂戴しましたHCD-netのみなさんに、心より感謝申し上げます。
中止されるイベントや勉強会も多い中、主催・運営のみなさんや、ご参加いただいた《勇者》たるみなさんへの感謝があらためて沸いてきます。
ひとつひとつの開催にかかる判断は難しいですが、できる形を探して、ときに規模を縮小しても開くということは、「そのときならでは」、誰かのクリエイティブを刺激し鼓舞するのであるなあ、と身をもって体感いたしました。
個人的にはオンラインの躓きから始まった2020年度でしたが、「それでも可能な場を創る」ことを実践されているみなさまに勇気をいただき(*7)、2021年はみなさまの背を追って私なりに提供していきたい、と思っています。
*1「HCD-netフォーラム2020 ニューノーマル ~誰も取り残さない未来へ~」
テーマがテーマだけに気になる講演目白押しでしたが、翌日の自分の発表資料の仕上げのため、出たり入ったりの参加となりました。
オンライン交流会で何名かの懐かしい?方々とお話しできましたのがうれしかったです!画面越しながらほっとしました。
*2「HCD-net広報社会化 事業部のみなさん」
堀口さん、飯塚さん、尾崎さん、何度もオンラインmtgを開いていただき、その毎回が明るく楽しく、当日はびびりの私をフォローいただき、ありがとうございました、、、!共同研究者の小野さんと2人で、「なぜあの方々は我々が出し切れず四苦八苦している価値を即座に察知できるのか?」と幾度となく不思議がるほどでした。(魔法か?)
*3「散々なプレゼン」
もともとのアイデアは20年以上の数十件の実践例をもとにしており、茫洋とした情報や記憶が区切りなく連なっている。限られた時間でどの部分に焦点を絞って話せばいいのか、どこが自分たちの特異点なのか、この時点で自覚が及ばずまとめきれないでいました。結果、焦点が定まらず自信のなさから惨憺たるプレゼンに。
*4「『場(オンラインサロン)』をセットいただいたのが2020年7月」
もともと2020年3月に《対面》にて開催予定であった。
コロナの影響下で開催時期をずらし、《オンライン》開催となった。
実のところ、2020年の春から夏にかけて、私は爆増したオンラインのコミュニケーションになじめず、体調を崩し躓いていました。(挫折と呼んでいいレベルでした。)
苦手意識がどうしても出てくるオンラインである上、1月に1人語りのプレゼンで大失敗をしています。萎縮させずに、びびりの私から受賞アイデアの「よいところ(共有に足るナレッジ)」を引き出せるよう、事業部のみなさんが「対話相手をセットする」「ZOOM 操作は由井が一切しなくてヨシとする」などの、数々の工夫(デザイン)をしてくださいました。大きな知恵とエネルギーをかけていただき、「アフターアウォード」の恩恵をたくさん頂戴いたしました。有り難うございます!
(ZOOMと平行してGoogledocumentを使うなどオンラインで対話を引き出す具体的なハックの数々は、後期から本格的に始まった大学の「オンライン授業」にめっちゃ使わせていただきました、、、!!)
*5「日本感性工学会の感性商品研究部会の研究会」
2019年春のHCD-net研究発表会でのポスター発表をご覧になった方から、「うちで話してみませんか」とお声がけいただきました。
こちらもコロナの影響を受け、2度のリスケを経てようやくの、対面とオンラインの「ハイブリッド開催」でした。
とみや織物さんの工房見学、一力さんでの懇親会と、今だからこそ一層有り難さの沁みる「リアルの場」をセットいただきましたこと、感謝申し上げます。
*6「初の試み」
アウォード受賞後、いくつか発表の機会を頂戴したが、いずれも主催者様と相談し、「ツールを並べる」「対話形式とする」などの工夫をいただいた。
「PPTのみで1人語りする」という、シンプルかつスタンダードなスタイルは実は初めてであり、私たちにとってチャレンジであった。
*7「『それでも可能な場を創る』ことを実践されているみなさま」
2020は数々の《勇者》のみなさまに刺激をいただき、ときに夜中でもZOOMを繋いでレスキューいただき(O先生)、自主的な勉強会や情報交換会にご参加いただき(Iさん&2人のMさん「ZOOM雑談会」が命綱でした)、助けていただきました。何より、そのひとつひとつがとても楽しかったです。
とりわけ心に残る《勇者の一群》は成安造形大学3年の江藤さんと仲間たち。例年ある学祭が中止になったことを受け、「できることを」と、大学に22あるサークル全てに声をかけ、10月の毎週土・日に「オンラインリレーイベント:成安フェス」の開催へと導きました。1年生は上級生との出会いが少ない、上級生は新入生勧誘がなかなかできない、といった全世界共通の困りごとに対する愛と勇気(としか言いようがないじゃん)が感じられます。
最終日(10/31)は「後夜祭会場」をWEB上(使用アプリ:MIRO)でつくってしまいました。、、、いや、マジ、めっちゃすごない?このページ。
フェス期間は終わっていますが、サイト(MIRO)はまだ公開されていますので、ぜひぜひご覧ください。
↓「成安フェス オンライン後夜祭MIRO会場」へはこちらから
https://miro.com/app/board/o9J_kl0AL9w=/