概念が生まれる日。 …20190308fri.@「#PDUデザイン」明治大学 渡邊恵太lab.

「PDUデザイン」。
先週(3/2・土)初めて聞いた概念。(*1)
思い立ち、明治大学中野キャンパスに行ってみた、、、ら、あれ?行けちゃったぞ?(すごいな、新幹線!)

ピカピカすぎる富士山

*  *  *

タイトルは「さよならメインストリーム」

ピカピカの中野キャンパス。
又聞きで知った概念が、「直接」になった。すると、「芯」が見え、「体温」が伝わってくる。
行ってみると試行錯誤中の概念、ほやほやのプロトタイプがあった。多くの人から、「こねられる」ことをキラキラと〈オープンに〉待っていた。

そんな「こね中」ながら、話しの枠組み・視点として、あっという間に、よってたかって多様な背景の登壇者・参加者から、すっかり「普通に」使われているところがとても面白い。浸透力ある~各人に響くところある、あるあるで思いあたる~言葉(概念・図解)であったことの証である。

日ごろ噛み合わせるだけで一苦労する有象無象を、対話するための言葉(ツール)として優秀、ということではないだろうか?(それ、語りたかった!という人たちをこれだけ惹きつけ、また、係る話題を照らし出したのである。引力。)

実際 どんどんアップされていく

セッション1に登壇のお二人(*3)は、むしろディベロッパー(D)とユーザー(U)を分けていない、との姿勢。
、、、おおいに共感。PDUを一気通貫とする「自分中心設計」との言葉は痛快であった(*4)。

だからといって、「PDUデザイン」という言葉・概念の価値が減じるものではないだろう。話者のスタンスを、その言葉を用いて、より以上に浮き彫りにすることができたのだから。
言葉の役割、面目躍如である。(*5)

言葉?いや、もう一つ大きな言葉、「モデル」だ。
言葉、概念、概念図。「PDUデザイン」には「モデル」に不可欠な3要素が揃っている。しかもシンプル。強い。

3要素がそろい踏みの「PDUモデル」

*  *  *

お話し(フォーラム、セッション)を聞くつもりで行った。

特筆すべきは渡邉ゼミ生の展示である。やすやすと「PDUデザイン」の概念を用い、ゼミ生たちが自身の研究・プロジェクトを「乗っけて」いる。
すべてが「インターネット中心」として、大小のテクノロジーにより血肉を与えられ、姿を伴い生き生きと「動き」を披露していた。オトナが逡巡してる間に、こうして新しい「普通」が生まれるのかもしれない。
ゼミ生のホスピタリティあふれる熱いプレゼンにもみくちゃに?されながら、新しい概念が生まれる瞬間を見た思いがする。いいなあ。明大生。(*6)

展示ブースではゼミ生にもみくちゃ?(笑)にされる。ちょっとない経験。

ひとつひとつの展示ブースでの実践。
プロトタイプながら、学生一人ひとりにいったん取り込まれ、咀嚼され、「身体を通した」形で少しずつバリエーションを伴って顕れているのである。、、、そうか。概念は、他者の身体を通過し、変容することで命を得るのだ。

グラレコがVRになりつつある

フォーラムと展示。アタマとカラダ。リアルとオンライン。複数の異なる人々による同時多発の咀嚼と発展。
ゼミ、というアカデミックな場が持つコミュニティの力って、こういうことかもしれない。
そう言えば、「PDUモデル」をP、学生をDとしたエコシステム…、って誰かが言ってたっけ?

来てみるもんだね~!東京。(*7)

とてつもなく好天気の一日が暮れる(明治大学中野キャンパス5階から)

■補足

*1:
1週間前、大阪でのXデザイン学校公開講座で聴いた。ブログはこちら。
https://mlog.link-cd.jp/20190305-791.html

*2:
明治大学 総合数理学部 先端メディアサイエンス学科 渡邊恵太研究室 プロトタイプ展2019併催イベント
「さよならメインストリーム〜解なきダイバーシティ時代におけるデベロッパー中心で切り開くエコシステム
解のない超多様なニーズ時代のサービスデザイン論」

なんだか少し文学的な香りのタイトルからして気になるワードの目白押し。
あらためて、D(デベロッパー)をエンパワメントすることに主眼があるのだ、と反芻。
「PDUデザイン」の基本的な概念・モデル図もこちらでご覧ください。
http://keita-lab.jp/pdu-design/

*3:
深津貴之氏(ピースオブケイクCXO)
洛西一周氏(Nota Inc. CEO)

*4:
洛西氏による。20名ほどのNotaのみなさんは「自分中心」の軸足を外さない、ということを大切にされている。
おおいに共感する。

自分中心。最強である。(洛西氏のスケッチ)

*5:
実際、私もPDUモデル図の「ピラミッド型」に違和感を覚えた1人である。
同様の人は少なくなかったようで、すでに講演中から、リアタイにて「#PDUデザイン」としていろんな意見・対案がオンラインにあげられていた。
なかに「PDUピラミッド」に代わり、「PDUトリニティ」というモデルが図解入りであがっており、興味深い~。

渡邊先生もすでにリアタイでこれらのオンラインの動きをキャッチアップされていた。(リアルの進行してたやん!いつの間に??)
実は「この場」であーだこーだ揉もう、とホワイトボードでスタンバってはったという。
なんだ?この場。楽しいな!

どんどん「この場」で書いたり壊したりしていこう、と思っていたとのこと。(渡邊先生による)

ぜひツイッターにて「#PDUデザイン」をサーチしてほしい。

*6:
展示テーマは「インターネット中心設計 インターネット前提のインタラクションデザイン」。

一歩足を踏み入れようものなら、ゼミのみなさんに、よってたかってプレゼンされ、デモンストレーションされるのだ(笑)。
「PDUパネルご覧になりました?じゃあ、ここから!」なんて、展示を遡って(!)ガイドしてくれたりする。
風を気ままにデザインできる扇風機、レシピづくり魂をくすぐる調理システム、、、。
それぞれのプロトタイプの意図の解説に、ゼミ生から口々に「PDU」が出てくる。
「あれ?これはDかな」「ああ、Dが2階層になってるんだ!」とその場で適宜、自ら微調整されたりする。
口々に「PDU」を使うけど、「丸呑み」してるわけでなく、批判的(クリティカル)な発言も出ることに健康さを感じた。

修士1年大内さんのプロトタイプ「Skechtalk」。どのようにリリースされるのだろう?

個人的には、グラレコをVR化した展示がツボ。いや、これ、そろそろあってもいいんじゃない?

*7:
中野駅に到着するや佐藤先生に声かけられ立ち食い寿司に。
講演のあいまは上平先生、富田先生とPDUを肴に「自分たち事のデザイン」立ち話。
そして中野ブロードウエイでごほうびマミタス。行ってみるもんだよ、東京!

なぜこれが800円??春の味覚、しらす。

ごほうびマミタス。ありがとマミタス。

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